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【古代兵器考察】整理できてる?ポセイドン&ノアが果たす重要な使命と世界に訪れる大きな変化 前編【ワンピース考察】
古代兵器ポセイドンと「いつか果たされる未来の約束」
続いて、ネプチューンの発言、未来に「ジョイボーイに代わって約束を果たしに来る者」について考えてみよう。オトヒメの回想部分に同じ表現が見られる。
オトヒメ「海王類と話せる人魚…つまり しらほしの元には いつか その力を正しく導く者が現れ…そしてその時世界には大きな変化が訪れる…!! という言い伝え」
マンボシ「せかい〜!?」
オトヒメ「その話が本当ならきっとこの島にも大きな変化が訪れる…」
リュウボシ「じゃあ母上様の助けにもなるかなあ」
オトヒメ「ええ きっと」(ワンピース63巻626話)
ネプチューンとオトヒメのセリフは、共に「王族に伝わる伝説」によるものであるから、「約束を果たしに来る者」といつか現れる「正しく導く者」とは一致すると考えてよいだろう。
「約束を果たしに来る者」 = 「正しく導く者」
ここで注目したいのは、先に見た「果たされなかった約束」は魚人島に関係するものであったが、正しく導く者が現れる時に起こる変化は「世界」に対するものであり、魚人島への変化はその副次的な現象として扱われているということである。簡略化すると以下のようになる。
ポセイドンの力 + 正しく導く者 その時 世界に大きな変化 → 魚人島にも変化
つまり、「ポセイドンの力を正しく導く者」の目的とは「世界に大きな変化を起こすこと」であり、それに伴って魚人島は地上に移されるということになる。
いずれ、古代兵器ポセイドンの力を正しく導く者が現れ、世界に大きな変化を起こす。その変化に伴ってリュウグウ王国は地上へ移される。
ここまでが、魚人島編に描かれた古代兵器ポセイドンの情報から分かる部分である。さらに、魚人島編に描かれた伏線から古代兵器ポセイドンについて考えてみたい。
マダムシャーリーの予言と古代兵器ポセイドン
マダムシャーリーの予言
「未来」といえば、魚人島編にはもう一つ重要な未来に関する謎が残されている。それが「マダム・シャーリーの予言」である。
マダム・シャーリー「麦わら帽子を被った人間…!! “麦わらのルフィ”によって………彼の手によって…!!! “魚人島”は滅ぼされる!!!」(ワンピース62巻610話)
マダム・シャーリーの占いは「予知能力の的中率が王族にまで届くほど」(62巻612話)というように物語のいたるところで強調されている。さらに、魚人島編ラストのケイミーのセリフに「見えた未来は1年後かも知れない…まだ外れたって証拠はない…」(66巻653話)と再び描かれていることから、この予言もまた未来に実現すると考えられる。
「魚人島は滅ぼされる」の意味
ここで「魚人島は滅ぼされる」について、その意味を確認しておきたい。魚人島編において「滅ぼす」という言葉は二種類の意味で用いられている。1つはホーディ・ジョーンズによる「リュウグウ王国を滅ぼす」、もう1つがバンダー・デッケンによる「魚人島を滅ぼす」という表現である。前者は王国というシステムの崩壊を指し、後者はノアによる島自体の破壊を指している。よって、「魚人島は滅ぼされる」とは島自体の破壊と考えてよいだろう。
しかし、巨船ノアによる破壊から魚人島を救ったルフィが、未来に魚人島を破壊する動機とは何だろうか。その動機は魚人島と対応する「アーロンパーク編」での以下のシーンから理解できる。
ルフィ「やっとあいつを助ける方法がわかった…!! こんな部屋があるからいけねェんだ!!! いたくもねェあいつの居場所なんて おれが全部ぶっ壊してやる!!!!」(ワンピース11巻93話)
これは、ナミを自由にするためにルフィがアーロンパークの測量室を破壊した際のセリフである。この様な型破りなルフィの性格を考えれば、魚人島を破壊するという行動の裏に魚人達を自由にするという意図を読み取ることができる。ルフィがいずれ魚人島を破壊すれば、リュウグウ王国は地上に移住せざるを得ず、結果的にジョイボーイの「リュウグウ王国を地上へ移す」約束を果たすこととなる。
ならば、ルフィこそが未来にしらほしの元を訪れ、約束を果たす人物なのだろうか。
ルフィは「約束を果たしに来る者」 であるか。
ルフィが約束を果たしに来る者ならば、いずれしらほしの元を訪れ、ポセイドンの力を正しく導くこととなる。
実際に海王類が「麦わらの子の強い思いに導かれ願ったよ」(66巻647話)と表現しているように、無意識にではあるが古代兵器ポセイドンの力を導いている。
また、魚人島編の最後にはジョイボーイとかつての人魚姫のように、ルフィとしらほしが「約束」を交わすシーンが描かれており(66巻653話)、その約束とは「海の上の本物の森に連れて行く」というものである。ここでは、ジョイボーイとルフィ、かつての人魚姫としらほしが意図的に重ねられている。さらに、「本物の森へ」という表現は、母であるオトヒメ王妃の最後の言葉「本物のタイヨウの下まで」とも重ねられており、その真意は「地上への移住」という願いである。
「ポセイドンの力を正しく導く者」について判明している情報と魚人島におけるルフィの行動とを比べてみよう。
* 1. いつかポセイドンの元を訪れる
* 2. ポセイドンの力を正しく導く
* 3. 世界に大きな変化を起こし、リュウグウ王国を地上へ移す
1、2に関しては上で見た通りである。3の「世界に大きな変化を起こす」については描かれていないが、マダムシャーリーの予言から魚人島を破壊することでリュウグウ王国を地上へ移すことを確認した。したがって、「正しく導く者」の記述にルフィの行動が当てはまることから、未来にしらほしの元を訪れる「約束を果たしに来る者」とはルフィであると考えて良いだろう。
魚人島編と対応する空島編にてノーランドとカルガラの「約束の鐘」を鳴らしたのもルフィである。
ここまでの情報を整理してみよう。
いずれ、ルフィがしらほしの元を訪れ、古代兵器ポセイドンの力を正しく導き、世界に大きな変化を起こす。その際、魚人島は破壊され、リュウグウ王国は地上へ移される。
ならば、その際に必要となる「巨船ノアの使命」とは何か。
巨船ノアの使命と2つの「約束」
素直に考えれば「リュウグウ王国を地上に移す際に巨船ノアが必要になる」ということだろう。
しかし、魚人や人魚が地上に移住するのに船が必要だろうか。魚人であるハチが魚人島へ行く方法を尋ねられた際、「魚人や人魚なら潜ってすぐに行ける」(51巻496話)と言っているように、魚人や人魚は船を使用せずに地上と海底を行き来できるようである。そもそも「ノア」の名の由来であろう旧約聖書に登場する「ノアの方舟」にも、人魚を含む海の生物は乗っていないのである。
巨船ノアの使命がリュウグウ王国の移住の為でないとすると、「約束の舟」の「約束」とは何を指すか。
ネプチューンは「偉大なる人物と交わした約束をあの舟はじっと海底にて待ち続けておる」(65巻641話)と述べている。「交わした」とあることから約束は相互の目的のために交わされたと考えると、以下の関係が成り立つ。
ジョイボーイの約束は魚人島の目的と一致している。ならば、魚人島の「ノアを見守る」という約束はジョイボーイの目的、すなわち「世界に大きな変化を起こす」に関するものなのではないか。具体的にはどのような使命だろうか。
古代兵器ポセイドンの力をオトヒメ王妃は以下の様に説明している。
人を救おうとすれば 幾千もの命を救える愛の力…!!
悪意を持てば「世界」を海に沈めてしまえる程の この世で指折りの恐い力…!!(ワンピース63巻626話)
過去に約束をしたのは「偉大なる人物」であり、未来に訪れるのは「正しく」導く者と強調されていることから、悪意によってポセイドンを利用するとは考えにくい。よって、古代兵器ポセイドンに命じられた海王類が引く「巨船ノア」の使命とは、前者「幾千もの命を救うこと」であろう。
つまり、世界に起きる大きな変化の際に多くの命を救う使命である。旧約聖書にて大洪水から多くの種の命を救った「ノアの方舟」との関連からもぴったりである。
巨船ノアの使命とは「世界に起こる大きな変化」に際し、多くの命を救うことである。
それでは「世界に起きる大きな変化」とは何か。残念ながら、魚人島編における記述から分かることは、その変化によって「多くの命が危険にさらされる」こと及び「リュウグウ王国が地上へ移る」ということだけである。
しかし、そのヒントは描かれているようである。
リュウグウ王国が地上へ移る為に必要な事
ジョイボーイの果たせなかった約束とは「リュウグウ王国を地上へ移すこと」であり、ルフィがいずれ魚人島を破壊することで達成するとした。ならばなぜ、ルフィは今すぐ魚人島を破壊しないのか。
それは、魚人や人魚に対する差別が地上に存在するからである。
先ほど「果たされなかった約束」が「オトヒメの夢みる世界」と一致することを示したが、オトヒメは「リュウグウ王国の移住」だけでなく、「人間との共生」を目指していた。なぜなら、魚人や人魚への差別がなくならない限り、リュウグウ王国は地上へ移住できないからである。
よって、ルフィが未来に起こす「大きな変化」には、魚人島の破壊のような目に見える変化だけでなく、差別や偏見をなくすという「目に見えない変化」も含んでいることになる。その方法とはどのようなものか。
古代兵器ポセイドンの力で差別をなくす方法
しらほしの能力に気づいたオトヒメが「この島は変わることができる」と希望を持ち、ポセイドンの力が「地上への移住」の助けになると言った(ワンピース63巻626話)。 先ほど、ポセイドンの力とは「多くの命を救うこと」であると確認したから、
ポセイドンの力が多くの命を救う。 → 差別や偏見がなくなる。
となり、多くの地上の人間を助ける人魚姫の行動によって人間達の誤解が解けると考えられる。魚人島編には「命を救う行動」によって差別が解けるシーンがいくつか描かれている。
人間との共生を説いたオトヒメは難破船の人命救助を率先して行ったし(63巻624話)、奴隷解放の英雄フィッシャー・タイガーは奴隷達から「一生の大恩人」とされた(63巻624話)。魚人島を守った白ひげは「国民が唯一心から感謝した”人間”」とされ(65巻645話)、白ひげと重ねられたルフィもまた、魚人島のために戦う姿によって魚人島の住民達の心に変化を起こした。
よって、ポセイドンの力が使われる時には、同じような変化が人間達の側に起こると考えらる。
ここまで見てきた古代兵器ポセイドンの用途をまとめると次のようになる。
いずれ、ルフィがしらほしの元を訪れ、古代兵器ポセイドンの力を正しく導き、世界に大きな変化を起こす。その際、魚人島は破壊されるが、ポセイドン率いる巨船ノアが地上の人間を含む多くの命を救うことで、世界から人魚や魚人への差別が消え、リュウグウ王国は地上へ移される。
「世界に訪れる大きな変化」とは何か。
ここでは、魚人島編の内容、特に「王族に伝わる伝説」を元に古代兵器ポセイドンの用途についてまとめた。「世界に起きる大きな変化」に関しては、以下の最終回考察を読んでいただきたい。
* 【最終回考察】Dの意志の正体とその本当の意味!Dの引き起こす巨大な戦いとは https://youtu.be/oWqJFst9WFc
* 【最終回考察】「攻撃」ではなく「救済」- 古代兵器の真の目的とは https://youtu.be/_5IrDzmfSIU
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